300科学的トレーニング
 


305科学的トレーニング
科学的トレーニング
同一の条件の元において、誰が行っても同一の結果が起きなければ科学ではありません。
多くの方が勘違いをしていますが、心の存在を否定するのが動物行動心理学です。
問題行動の原因を犬という内部にではなく環境という外部に求めますので、犬の能力や個性は考慮しません。
犬の気持ちを考えたトレーニングや、信頼関係に基づく訓練というのは、科学的な方法ではありません。


行動分析学の創始者スキナーが提唱した、オペラント条件づけという行動原理に基づく訓練方法をいいます。
オペラント条件づけとは、行動の直後の環境の変化に応じて、その後の自発頻度が変化する学習をいいます。
オペラント条件付けの行動随伴性の一つである正の強化を用いた訓練を陽性強化訓練といいます。
犬の気持ちや信頼関係といった抽象的概念や、個々の性格を排除した、行動原理に基づくトレーニング方法です。
科学的なトレーニングと言われるオペラント訓練法とは、「自分が何かをしたときに、 良いことが起きれば
繰り返しするようになるし、嫌なことが起きれば次第にしないようになる」 という原理に基づく訓練法です。
この原理は、ソーンダイクによる試行錯誤学習の研究をもとに、スキナーによって定式化されたオペラント条件
付けというものです。そして現在では、この理論によるトレーニング方法が主流となりつつあります。

いいことが起きればその行動が増え、嫌なことが起きればその行動が減ります。
いいことには「好きなことが出現する」と、「嫌いなことが消失する」があります。
嫌なことには「嫌いなことが出現する」と、「好きなことが消失する」があります。
・ボタンを押したらオヤツが出てくる仕掛けでは、ボタンを押す行動が増えます。
・ボタンを押すと電気ショックが流れる仕掛けでは、ボタンを押す行動が減ります。
行動心理学では行動が増えることを「強化」、行動が減ることを「罰」と言います。

これらの行動原理に基づいた訓練方法が、「科学的トレーニング」といわれるものです。
このうち、「行動の結果、いいことが起きるとその行動が増える」という行動心理学の原理を用いた訓練方法を
「陽性強化法」と呼び「ほめて教えるトレーニング」とされます。

これらの科学的な原理は、犬のトレーニングにおいては非常に重要な事柄ですが、
あくまでも、ハトやネズミ、さらには人間にまで共通する「原理」にすぎません。

もちろん全ての動物に共通する行動原理は、犬のトレーニングにおいても大変に重要です。
トレーニング方法は行動原理に則したものでなければなりませんが、それが全てではありません。
ハトにもネズミにも共通する原理だけをもって、豊かな感情と高い知能をもった犬の訓練を行なうことは、
それはあまりにも犬をばかにした教え方だと思います。

科学的トレーニングでは、科学であらんがために「こころ」や「気持ち」といった、
主観的な一切のものを排除して、目に見える、客観的な「行動」だけを扱います。

科学的であるためには、同じ条件で行えば「誰が」「誰に」行なっても同じ結果が出なければなりません。
そのためには、人間の技能や、犬の個性、そして両者の関係などといったものは全て排除されます。
それこそスキナーボックスの実験を行なうときに、ネズミの性格を選んで行なうわけではないのです。









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