550二次性の罰
二次性の罰     叱 る  

557怖いもの知らずの子供たち
怖いもの知らずの子供たち
  怖いものなしの子供たち
おもちゃ売り場の前で、這いつくばって泣き叫ぶ子供。レストランの中で、走り回って遊ぶ子供。
電車やバスの中で、大声を出して、はしゃぎまわる子供たち。
「あんなに欲しがっているのだから買ってあげればよいのに。」 「大きくなれば自然にしなくなるのだから。」
「それもその子の個性だから。」 「元気があって、子供らしくて良い。」「子供だから仕方がない。」
こうした意見も多く、それはあたかも「寛大さ」や、「理解のある優しさ」のように思われたりさえもします。

犬においても同じです。人に吠えかかるのも個性、抱っこを嫌がるのも個性、と聞かされるに及んでは、
じゃあ何をしつけする必要があるのかと尋ねたくなります。 たしかに叱ることはかわいそうなことでもあります。自分の犬が吠えまくろうが、跳びつこうが、だれかれかまわず噛み付こうとも、世の中の人全員が、犬のすることだから、と笑って許してくれるのであれば、かつ、それでもなお、犬を大切にしてくれるのであれば、私だって
犬を叱ることなど無いのかもしれません。

怖くていうことをきく、そんなにいけないことですか? もちろんそれがいいなどとは思っていません。
しかし、ある時期や、ある段階においては、それらが必要な場合もあると考えます。
私が子供の頃、親と先生そしておまわりさんは、怖い存在でした。でも大好きでしたし、憧れもありました。
私にすれば、「怖いものなし」に育てることの方が、よほど怖いです。
最近では、無法に調子に乗る若者も増えてきました。成人式が荒れるようになったのも、さかのぼれば、
人前で叱ることはいけないこととされた頃の子供が、成人になった頃からのように思えます。



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