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606伝えることの難しさ
伝えることの難しさ
  学問として行動分析学を勉強なさってきた人であれば、「負の強化」一つを見ても、トレーナーや飼い主に、
いかに誤った理解がされてしまっているのかという現状を、十分にお分かりのことだと思います。
このように、理論を文章で伝えても間違った理解が広まるのですから、実技をただ見て習っただけの理解程度で、それを人に伝えるということに、そもそもの無理があります。
ホールディングやマズルコントロールも、最近では「いけない方法」とされてしまっていることが多くあります。
それこそ、観察力のない人はいくら見ていても無意味です。マジックのタネほど難しいことではありませんが、
マズルコントロールを行なう上での一番重要なタネは、マズルを掴む時ではなく離す時にあるのです。
ほとんどの人が効果の表れる瞬間のことや、動きのある部分にしか目がいかないため、それがわからないのです。
きちんと学ばなかった人たちが、誤った理解をしたまま安易に広めた結果、成果が出ないどころか、さまざまな害が表れるようになったことによります。

そもそも「旧来の」と言って紹介される内容は、そのほとんどが的外れなものです。
それは「旧来は、犬の訓練が正しく伝えられてこなかった」のに過ぎません。
通訳の能力が低いがために、誤った情報が広められてしまう場合と同じようなものです。

旧来は、犬の訓練があまり一般的ではありませんでしたし、訓練士は一般に広めるということをしませんでした。つまり啓発とか広報という発想がなかったのです。
職人は、技能を人に教えることを商売として行なっているのではありません。
そのため、これまで広められてきた旧来の方法というのは、訓練に若干関わった程度の、
すなわち本質を理解していない第三者が発信した情報によるものなのです。
つまりは、「一般に広めた人が、正しく理解していなかった」だけのことなのです。

ところが現在は逆に情報過多の時代であり、一部の「知ったかぶりの人」により、とんでもない方法までもが、
ネット上に溢れています。
それこそ、そんなものが現在の訓練方法とされた日には、それはそれで、たまったものではありません。



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