100飼育編
飼育編 

102迎えた初日
迎えた初日
あなたの家庭に慣れさせること(夜泣きの問題)
最も一般的な例で言えば生後60日前後の子犬を飼い始めるケースでしょう。
まず当面するのが、夜泣きの問題と、トイレのしつけについてでしょう。

まず家庭に迎かえ入れられたばかりの子犬は、母犬や兄弟犬から離されて、突然独りぼっちになり、 見知らぬ場所に連れて来られたのですから、むしろ夜泣きをするのが当り前だと心得ておいてください。
大切なポイントは、とにかく鳴いている時は、相手にしない事です。
どんなに鳴いても、子犬の元には行かないことです。(なき方によっては、万一の事故を疑って、様子を見なければなりませんが、そのときでも、犬に察知されないようにしましょう。)
それさえできれば、通常なら一晩か二晩でおさまります。 とは言っても、住宅事情その他があって、それこそが、難しい場合もあります。

夜泣きを最小限に抑えるためには、犬を迎えた日は、初めから全く犬の相手をしないことです。
そのためにはまず、子犬を家庭に迎える前に、子犬の大きさに適したサ−クル(90cm四方ぐらい)を用意しておいて下さい。その中を二つに 区分けし、片一方を寝床に、もう一方をトイレにさせます。
始めは、こちらがトイレでこちらが寝床などと決めてかからずに、最初に子犬が用を足した方をトイレに決め、
その後、もう一方の所に寝床としてクレ−トの下半分を置けば良いでしょう。

ちなみに子犬が、あなたが近づくと喜んで近寄ってくる場合はトイレを奥に、
逆にあなたが近づくと、逃げたり、後込みしたりするような場合は、トイレを手前にセットした方が、
ウンチをかたづける際に、子犬がウンチを踏んでしまうのを防ぐ事ができます。
食事や水を与える事と、トイレのかたづけ以外は一切、子犬に近寄らず、最低限の犬の世話をする際も、子犬を
見もしないし、声も掛けないようにします。 単に、預かった犬を生かしておくだけ位の心積りでいてください。

そうした事とは別に、あらかじめ、秒針の音のする時計をタオルに包んで寝床に置いてあげるとか、
小さな音でラジオをつけておくなどの方法も工夫してみて下さい。
また、冬場に限らず、湯タンポを一ついれておいてあげることも効果があります。
ただし、いずれの事も、犬がなき始めてからするのでは、全くの逆効果になります。

しかし、今述べた事と、正反対の説もあります。
心理学用語でいう、「別離不安」に基づく考えで、幼少期に極端に孤独による不安を与えると、
成長後に、心因的外傷(トラウマ)を残すという学説ですが、その問題点をひきおこす時期や、孤独の程度、
対応など私自身、未だ不勉強のため、また私が薦める方法においては、まずそうした問題を起こす程の不安は
与えないと認識していますので、紹介だけに留めておきます。




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