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こころを育てる



207感情を育む
感情を育む
  知性の動物、理性の動物といわれる人間でさえも、その行動の多くは感情によって支配されています。
そして、人と犬とで大きく共通するもの、それは感情です。
犬が、私たちの良き伴侶となりえた最大の理由は、人と感情を共有することができるからなのです。
感情は、先天的気質によるものも大きくありますが、共に生活する日常での関わりの中で育まれていくものでもあります。子犬を飼い始めたばかりの方にとって、犬の心をどのように育てていくのかは、非常に重要です。
育むべきは、他者の感情を認知する能力と、自己の感情の制御です。

豊かな心とは、感情の起伏の大きさなどではありません。他者に対する寛容さをいうのです。
「犬が喜ぶものを知りましょう」ではなく、「あなたが喜ぶことやあなたに認められることを喜ぶように」
犬を育てていくべきだと思います。

もちろん上手に感情を伝えることは、即席にできることではないかもしれません。
しかし犬は、元来、相手の感情を察知する能力に非常に優れています。
もっとも一般的な感情としてあげられる、喜怒哀楽。
このうち怒と哀はマイナスなイメージから、 とかくいけない感情であるかのように思われてしまいますが、
社会性のある集団生活を営む動物にとっては、 行動規範の基準を持つうえで重要な役割を果たします。





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