500してはいけない事
してはいけない事


506怒っちゃいけないの?
怒っちゃいけないの?
  怒ることの是非
言い古された言葉ですが、訓練士が初めに教わる言葉に「叱るとも、怒るな」というのがあります。
感情的になるな、常に冷静であれと教えられたのですが、最近になって、やや思い直すことがあります。
たしかに怒って暴力をふるうことはあってはならないことですが、怒(いか)りの感情を持つことや、
その感情を相手に伝えることは大切なことなのかもしれません。犬は人間の感情を察知できるのですから。
「叱るとも、怒るな」訓練士を目指したときに、始めに言われる言葉です。
感情的に叱ってはいけないという意味です。
「叱るとも、おこるな」と読みますと、違いがわかりにくくなりますが、「叱るとも、いかるな」と読みます。

怒る=暴力ではありません。怒るにもいろいろあります。
怒って、口をきかない。睨みつける。大きな音を立てる。出ていく。ふて寝する・・・・・・・。
先程も述べたように感情的になればどうしても制御が効きにくくなるからです。
しかしながら、「腹が立ったからといって叩いてはいけません」と、 「叩くという手段で叱ることはいけません」というのは別のことです。 でも、「怒ったっていいじゃないの、人間だもの」こんな声も聞こえてきそうです。

喜怒哀楽、このうちの怒と哀は、好ましくない感情のように扱われているけれど、どれもがあるのが人間だし、
それが人生だと思います。そして、それらをぶつけ合ってこその付き合いではないのでしょうか。
喧嘩したことがないのも仲良しだけど、喧嘩ばかりしているのも仲良しでしょう。
付き合うのを止めたり、表面だけを取り繕って相手に合わせていたりすれば、喧嘩にもならないのですから。

そんな結果が、現代人の孤独や引きこもりだったり、フラストレーションによるストレスになったりするのです。 それこそ、病めるときも健やかなときも苦楽を共にし、時に喜怒哀楽の感情をぶつけ合って、 そうした全てを通じてこその家族であり信頼ではないのでしょうか。  



 前のページに戻る  教本TOPページへ  次のページに進む








いずみ愛犬訓練学校教本          copyright©1991 いずみ愛犬訓練学校 all rights reserved