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                ドッグトレーナー養成塾
 訓練士とトレーナー

    本来なら同じものなのでしょうが、かなりイメージが違います。

    躾と訓練、あるいはドッグトレーニングとの違いも交えて考えてみましょう。


    昔は、調教師と訓練士の名称で迷ったものですが。

ギャラリー








 

ここでは、訓練士は、日本警察犬協会、日本シェパード犬登録協会、ジャパンケンネルクラブの公認訓練士を、
トレーナーは、それ以外の団体や学校の認定資格と自称の人を言います。
かなり乱暴な分け方ですが・・・・イメージ的に言えばこんなものでしょうか。

  犬訓練士    ドッグトレーナー
5年前後
訓練所で、無給で働きながら修得
住み込み
早朝から、夜遅くまで
ほとんど無休
実践
ブルーカラー
汚い恰好
訓練競技会
強制訓練
ほめる・しかる
職人
厳しい
体力勝負
  
半年~2年
養成機関に授業料を払って修得
通学(週1~5日)・通信制もあり
午前9時頃から、午後3時ころまで
休みは自由
理論
ホワイトカラー
おしゃれ
学会・セミナー
オペラント訓練法
オヤツ・無視
客商売
優しい
口先勝負




 
訓練士の業界は、良くも悪くも、いまだに徒弟制度の残る職人の社会でもあります。
そのためもあってか、訓練士の多くには、社会人として欠けているところもあります。
とかく訓練士は、「トレーナーなんて何の技術も経験もない口先だけの奴ばっかりで」と、平気でトレーナーの悪口を言うのです。ところがトレーナーは、訓練士相手にそのような悪口をまず言いません。
この時点で一般の方は、トレーナーさんの方を人間的に評価することでしょう。

多くのトレーナーは、「訓練士さんは、皆さん素晴らしい高度な技術をもっています。
犬に教えるとなったら、私たちでは到底太刀打ちできません。でも私たちは、訓練士のような技術を持たない、
ふつうの愛犬家の方に、 お教えするプロです。私たちもそうだからこそ、技術の無い方でも扱える方法を、
そして困っている問題を 同じ愛犬家の目線からお教えすることができます。」 といった具合に言うのです。
なぜなら、対応マニュアルとして、きちんとこのように習っているからです。
教育の差が、如実に表れている一例です。

インストラクターに対する悪口が少ない理由
・挫折する人がほとんどいない
・諸悪の根源が本部にあるので、入門したての人にはわからない 
・対立する立場の訓練士は、犬の管理に追われる日々で、ネットに取り組む時間のある人が少ない
・インストラクターは、口先が技能なので、議論しても言い負かされてしまう

訓練所や訓練士に対する悪口が多い理由
・一部に、悪質あるいはレベルの低い訓練所や訓練士が実際に存在している
・1990年代後半に、トレーナー養成事業者が商売戦略として組織的に行なっていた
・対立する立場のトレーナーには、ネットに取り組む時間のある人が多い
・訓練所に入所したものの挫折して辞めていった人が、トレーナーに転身する
・諸悪の根源が現場にあるので、入門したての人にもすぐに見える




【通学と住み込み】
 
なぜ訓練士は厳しく、トレーナーは優しいのでしょうか?
 訓練士と呼ばれる人の多くは犬を叱ります。それに対し、ドッグトレーナーを自称する人たちは犬を叱りません。 この違いは、どこから来るのでしょうか。そして、どちらが良いと言えるのでしょうか。

その一つには、学んできた訓練のベースである犬の違いがあります。
訓練士は大型の使役犬種を、トレーナーは小型の愛玩犬種を扱ってきた人が多いということがあるでしょう。
大きさの違いは単純に危険度にも直結しますので、必要とされるものがまったく違ってきます。
しかし最大の理由は、それとは別のところにあります。習ってきたもの、そのものが違うのです。

なぜ、ほとんどのトレーナーが罰を使わないのでしょうか?
使わないのではなく、使えないのです。なぜなら習っていないからです。
自分でも使えないものを、飼い主に指導することはできません。
それどころか、罰はいけないものとして習っているため、自信を持って、飼い主に罰はいけないと教えるのです。 これが教育の怖さです。

いわゆる叱り方や罰し方に関しては、飼い主に教えるのであれば、その家庭で必要としている、その犬に適した
罰とその使い方だけを教えれば良いのですから、簡単ではないにしても、それほど難しくはありません。
しかし、プロを目指す人に教えるのであれば、あらゆる性格の犬に、さまざまな問題行動やその状況に対して、
それぞれに有効な罰を適切に使えるように教えなければなりません。しかも、別頁で詳しく述べていますが、
罰の使用を教えるには、機会訓練といって犬が罰すべき行動を起こす時に合わせて行なわなければなりません。
「さあ、これから始めましょう。」と言って、みんなで一斉に横並びで行なえる性質のものではありませんから、学校、あるいは、授業のような形態で教えるには、非常に不向きです。

そのために、学校では罰の使用方法を教えません。科学的トレーニングを導入することで、罰を禁止したのです。 トレーナーの養成にあたって禁止したのは、技能の修得が困難な罰だけではありません。
修得までに長い歳月を要する「信頼関係」も排除し、
さまざまなリスクがあり手間と経費のかかる、「犬の飼養」そのものも無くしたのです。

いくつかの専門学校では、それなりに名のある訓練士が、学生に教えてはいますが、
学校というシステムの、 限られた時間で教えることのできる方法や内容は当然に限られてきます。
どんなに訓練技能、訓練理論、指導能力に優れた指導者であっても、通学・季節休暇・授業時間・生徒数・教室、さらには、担当犬の数といった制約の中で、限られた年数で、一通りのことを教え込むことなど不可能ですから、当然に教える内容や方法を絞り込むこととなります。

行動原理の研究において、同じ実験を行って、研究者によって結果が異なることは許されませんから、
実験における賞罰はすべて、実施者との関係性に左右されない性質のものが選ばれます。
すなわち、叱るや褒めるといった教育的な賞罰ではなく、エサと電気ショックといった賞罰です。
それなのに、そうした実験結果をもとに、罰は無意味で有害であると述べているにすぎないのです。

もちろん中には、実際に自分で試しに罰を使ってみた人もいるでしょう。
その結果、やっぱり効果よりも弊害の方が大きかったという、自らの経験を得意気に語る人もいます。
罰はいけないものとして習っているということは、罰の使い方を習っていないということです。
習ってもいないで試してみたのであれば、弊害しか現れないのが当然です。正しく行なえてこその効果なのです。

普段は飼い主の家庭で飼われている犬を、教材犬として学校に集めても、
生徒はトレーニングの授業の時にしかその犬と会わないのですから、信頼関係など結べるはずもありません。

そもそも、犬との信頼関係の築き方は、犬を飼って、共に暮らして世話をして、初めて学ぶことができるのです。 訓練士にしても、見習生として訓練所に住み込んで、朝から晩まで犬の世話をしながら、何年もかけてたくさんの経験を積んでこそ初めて、さまざまな犬と信頼関係を築くことができる技能を身につけることができるのです。
最初は、訓練所の犬を自分が飼い主となって世話をすることから始まり、その後に、お客様の預かり訓練の犬を
自分が一旦その犬の飼い主になったつもりで世話をしながら、それこそ犬に教わりながら学んでいきます。

こうして次第に技能を身に付ければ、一緒に生活をしなくても、普段の世話をしていなくても犬との信頼関係を
築くことも可能ですが、そのようなるのにも、初めはやはり、共に暮らし世話をしながらの必要があるのです。
このようにして「短期間で、あらゆる犬と、日常の世話をしなくても、信頼関係を結ぶ技能」を身に付けてこそ、出張訓練といって、犬を預からずに、自分が通って犬に教え込むこともできるのです。

もちろん、会うたびに、餌を与えて嫌なことをしなければ、犬からの信用を得ることはできるでしょう。
いっぱい遊んであげれば、仲良くもなれます。しかしそれは、遊び仲間になれるのに過ぎません。
そんなものは信頼関係ではありません。



 
まず、訓練士という肩書きから知っておきましょう。
犬訓練士というのは、国家資格ではなく、法人組織の犬種団体による民間資格です。
一般には、ジャパンケンネルクラブ(JKC)・日本警察犬協会(NPDA) 日本シェパ−ド犬登録協会
(JSA)の3つの法人団体が、各々に公認訓練士の資格を認定しています。

旧来は、「一般の方が、飼犬の訓練を」となると、〇〇警察犬訓練所というところに依頼するのが普通でした。
これも、その名称ゆえに誤解されている方が多いので簡単に述べておきましょう。
シェパード犬=警察犬と思っていたり、警察犬協会の訓練試験合格=警察犬と思われている方もおりますが、
警察犬とは厳密には、直轄警察犬と、道府県の警察の行なう試験に合格し、
通常一年単位で委嘱される嘱託警察犬をいいます。

一般に警察犬訓練所と呼ばれるものには、各都道府県警察の組織にある直轄警察犬訓練所と、民間警察犬訓練所といって、主に警察犬種
(シェパード・エアデールテリア・ボクサー・コリー・ドーベルマン・ラブラドールレトリバー・ゴールデンレトリバー)の訓練を行なう協会の公認訓練士が、自分で経営するものがあります。
当然に後者のみが、一般の方の飼い犬を訓練する訳です。
民間警察犬訓練所には、地名や、個人名を冠した所が多いでしょう。 そして看板は「警察犬」と謳っていても、
その内容は、競技会や展覧会にむけた訓練や一般の家庭犬の訓練が主体ですので、○○警察犬訓練所と称するも、○○愛犬訓練所と称するも、 それは、経営者の考え一つの事なのです。

訓練所を選定するに当たっては、まず、ご自身が、愛犬に何を望むのかをはっきりとしなければなりません。
○○警察犬訓練所とか、○○愛犬訓練所といった名称とは無関係に、展覧会専門の訓練所もあれば、
訓練競技会用の訓練を専門の所、家庭犬向けの訓練が専門の所などもあります。
同じに、訓練士と言っても、その専門が違えば、目的そのものが全く違ってきますから、
それに伴って、飼い方のアドバイスも違うのです。

訓練競技会で常時入賞するような高等訓練に卓越した技術を持つ訓練士が、
必ずしも、あなたの愛犬を良い家庭犬にしてくれるとは限りません。
一流大学の教授が、幼稚園児の指導に優れているとは思えないのと同じことです。
家庭内暴力で困っている息子に、現役東大生の家庭教師をつける親がいるでしょうか。
ところが、こと、犬の訓練となると、そうした選び方をされている方が多いのです。
また、一流の訓練士が片手間に行なうより、三流の訓練士が一生懸命行なうほうが成果のある場合もあれば、
三流の訓練士はこれだから三流なのだと思われる場合もあります。

その上さらに、家庭犬の訓練士一つでも大きな違いがあります。
それには訓練士の経験、技術、性格、人間性等、色々な要素があります。まず大切なことは、流儀です。
最近では、ヨーロッパ式とかアメリカ式をうたい文句にしているところもありますが、
当然に、欧米においても様々な流儀があります。
以前、私がアメリカで見てきた訓練教室などでも、それぞれに流儀が違っていました。
そのうちの一つは、餌を使って、いわゆる釣って教えるタイプであり、
もう一つは、スパイク首輪や電気首輪を使う、いわゆる強制の強い訓練で、
もう一つは、 チェーンカラーを使っての、誉めること叱ることによる条件付けでの教え方で、
まさに三者三様でした。

もちろん、各々に、長所と短所を持ち合わせているのですし、個々のケースによって、適した方法が違うことも
ありますし、各々なりに、ある程度の成果をあげているのですから、いちがいにどれが正しいといった決め方は、出来ないのではないかと思います。
この点に関しては、ご自身と同じ考え方や感性の訓練士を選ぶ方が、 信頼関係も築きやすく好ましいでしょう。
但し、お客の前では、決して犬を叱らないという商売上手?な訓練士もいます。






 
獣医師になりたいと思っても、そのずっと手前の獣医師になるための大学に入学する段階で、
ほとんどの人が学力選抜というふるいではじかれ、業界に足を踏み入れるまでもなくその夢を絶たれます。
しかし訓練士は、希望さえすれば誰でもが、ほとんど面接だけで訓練所に見習いとして受け入れて貰えます。
よほどのことが無い限り、破門されたり解雇されたりすることもありませんから、
自ら諦めることさえしなければ、誰もが自身の努力によって訓練士になることができます。
しかし同時に、やる気のない人間に大切な犬を扱わせることはできませんから、どこの訓練所でも辞めたいという人を引き留めることは、まずありません。
このように、選抜は志望の段階ではなく、日々の仕事を経て、 選考は第三者ではなく、自分自身によってなされるわけです。つまり自分次第です。

このように門戸は広く開放されていますが、当然に誰もが容易になれるのではありません。
生き物相手の仕事ですので、休日もほとんどなく朝から夜まで仕事です。
しかも見習い当初は、下働きの雑務ばかりです。
訓練所によって、資格取得や独立までの修業年限には訓練所によって違いがありますが、
そこまでに至る人はほんの一握りで、ほとんどの人は資格を得るどころか、一年もしないで挫折していきます。
生体である犬の管理を仕事としてするのですから、住み込みの生活、休み無しの毎日、 朝から夜までの仕事と、大変なことだらけです。どこの訓練所でも、辞めていった人はたくさんいます。
ことに今の時代、苦労して技術を身に付けなくてもドッグトレーナーとして商売をしていけるのですから。

ほんの短期間だけ訓練所にいて、すぐに辞めていった人が語るのです。 石の上にも三年。
半年や一年そこいらでは、ほとんど下働きしか経験していません。
仕事がきつかったと言っても、そんなことは初めからわかっていることでしょ、と相手にもして貰えません。
そちらの道を選ぶ人にとっては、自分が続かなかったことを第三者に正当化し、自分を満足させられる理由として最もふさわしいものが、「虐待まがいの訓練」「犬に酷い扱い」「管理が悪くてかわいそう」などという
表現であり、「自分は、そんなことはできないから」という理由です。

下積みの仕事が辛くて逃げ出した人が、一転して、心優しい善人に変われるチャンスです。
好都合なのは、本人だけではありません。
トレーナー資格の販売業者にとっても、こうした自称改心組の脱落組は、 「訓練所に預けると・・・・」
「旧来の訓練士は・・・・」というキャッチフレーズの 証人という格好の広告塔となってくれるのです。

その逆に、資格販売の養成団体には、最初に高いお金を払ってしまっています。
勉強も大変ではありませんし、生徒としてお客様扱いしてもらえますので、辞める人も少ないのです。
また何より、そこの発行の資格で商売をするのですから悪く言う人も当然に少ないのです。
昨今は、訓練士になりたいと言う人の多くが、訓練技術を習いたいのではなく、資格を取りたいだけなのです。
技術が身に付くまで資格を取らせてくれない訓練所よりも、お金を払えば資格がとれる養成学校を選ぶ人の方が圧倒的に多いようです。



     

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