幼犬期のさまざまな問題(手や足に噛みついてくる) |
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手や脚に噛みついてくる問題について述べましょう。 一般に、「甘噛み」と言っていますが、手や足を噛む問題に関しては、よく言われるように一時的なものであり、ある程度の月齢になれば放っておいても直るという場合もありますが、逆に次第に競り声(ウッ―という唸り声)をあげるようになり、飼い主を本気で咬み付く様になる事もあり、その見極めは、訓練士でも難しいものです。 本来は、親や兄弟、仲間の犬同士で遊びとして、甘噛みを繰り返しながら、犬は上下関係を認識していきます。 つまり犬として、ごく当然の行動なのですから、なんら叱る必要はありません。 しかし、犬のするがままに噛ませておくことは、犬に飼い主より自分の方が上であると思わせてしまいますから、そのままさせておいてはなりません。 イケナイからやめさせるのではなく、噛り合いを通して犬を参らせれば良いのです。 叱るのではなく、遊びながら自分が勝つのです。 といっても、テレビでおなじみの作家先生のように、見た目の「らしさ」で犬に噛みつく必要などありません。 ご自分の手が犬の口の替わりをすればいいのです。 この方がよほど、正確にタイミング良く適切な場所を選んで、力の入れ具合も調整してダメージを与えられます。 具体的には、犬の舌の中央部分を親指で、同時に他の四本の指で犬の下アゴを包みこんで、子犬が一声悲鳴をあげるまではさみつけます。 もう一つの方法は、口吻(マズル)と言いますが、犬の目から鼻にかけての部分(ブルドッグ系統の犬は非常に短いので難しいのですが)をわしづかみにして、そのまま床まで押し付けてしまいます。 それらもふまえて、普段からマズルコントロールの練習を行なっておくとよいのです。 はじめは、畳か座布団の上で、子犬の左右の前脚と、同じく左右の後脚を、自分の左右それぞれの手で掴み、 その手を手前にひきあげ、子犬をドスンと横たえさせます。 と同時に、前脚を握っていた手を素早く離し、 子犬のマズルを包み被せる様に当てがい、犬の片側の頬が床面に 付くように抑えこみます。自分の手を母犬の口と思い、噛みつきねじ伏せる要領で襲いかかるのです。 ここでは、多少犬が抵抗しても、一切気にせず、相手に観念させる事こそが第一です。 強情な犬には、「気合いで抑えこむ」ぐらいの心構えが必要です。 そして、犬が力を抜いたらすぐに力を抜いてあげます。 この状態で手を離すと、子犬はすぐに顔を上げてしまいますので、手は、犬の顔から2~3センチの所で待機し、そのまま優しく声をかけてあげます。しかし、決して油断せずに、いつでもすぐに襲いかかれるように、 心と手の準備を忘れずに同時に、優しく落ち着かせるようになぜてあげます。 この時あなたの手はなるべくゆっくり大きく動かしてください。 どちらの方法も、自分が、母犬になったつもりで行なってください。 中途半端にやめてしまうとかえって悪くしますので、こころしてください。 また、マズルをつかむタイミング以上に重要なのが、手を放すタイミングです。 なお、心得違いをされている方も多いようですが、マズルコントロールは叱る方法の一つではありません。 いわゆる罰の一種として行なってしまうと犬を悪くしてしまう事のほうが多いでしょう。 また、全く別の視点から見てみますと、多くの方の飼い主の動きに問題が見受けられます。 ビデオカメラをお持ちでしたら、一度撮影してご覧になることをお奨めします。 恐らく、ご自身の手が、まるで、猫ジャラシの様に動いていることに気づかれるでしょう。 噛らせまいと、よける動作が、一層、犬の噛みたいという気持ちを誘っているのです。 犬の訓練で大切な法則に、「作用・反作用の法則」があります。 実際にやって見せるまで信用して頂けないのですが、飼い主が、紐を引っぱるから、犬が紐を引っぱるのです。 嫌がる犬を無理に抑えこもうとするから、犬は一層嫌がって暴れるのです。 跳び付かせまいと、よけるから跳び付くのです。 要は「追えば逃げる、逃げれば追う」といった、動物の本能的なものです。 早い時期であれば、その事に気が付いて、ご自身の動きを減らすだけでも、充分にやめさせる事もできます。 |
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参照 訓育編=噛みついてくる 問題行動 矯正訓練 問題行動=甘噛み 問題行動=本気咬み 相談編=飼い主に唸る犬 相談編=噛みついて困る犬 |
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